一般社団法人ペアリド 英語ペアリーディング協会

偏差値重視の中学受験に違和感のある方へ 小学生までにやっておきたい3つのこと

中学受験する?しない?選択に迷ったら|小学生までにやっておきたい3つのこと

中学受験をする?しない?選択に迷ったら
小学生までにやっておきたい3つのこと

まわりのお友だちが、次々と塾に通いはじめた。
「うちも、そろそろ考えないとまずいのかな?」と焦る。
でも、偏差値重視の中学受験には、どこか違和感がある……。

そんな親御さんから、よくご相談をいただきます。

先に、私の考えをお伝えしますね。
中学受験を「する・しない」よりも大事なのは、小学生までの時間を使って、次の3つをしておくことです。

  1. 自分で学べる子にする
  2. 好き・得意に夢中になれる時間を守る
  3. 英語+考える力の土台を作っておく

この3つは、中学受験をしない選択をしたご家庭にも、受験をするご家庭にも、お子さんのその先の人生を支える力になると考えています。

この記事では、その3つを、今日からできることと一緒にお伝えします。

こんな想いはありませんか?

✓ まわりが塾に通いはじめて、「うちも行かせないとまずいのかな」と焦る
✓ 偏差値や順位で、子どもが比べられることに違和感がある
✓ 中学受験をしなかったら、あとで後悔するのではと不安
✓ 受験をしないなら、小学生のうちに何をしておけばいいのかわからない

ひとつでも当てはまった方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

中学受験そのものを、否定しているわけではありません

最初にお伝えしておきたいのは、私は、中学受験そのものを否定しているわけではない、ということです。

お子さん本人に、行きたい学校がある。その学校で、やりたいことがある。本人が「受験したい」と思っている。
それなら、中学受験に挑戦するのは、すばらしいことだと思います。

私が一緒に考えたいのは、「偏差値の高い中学に入れること」を、子育ての目的にしてしまっていいの? ということです。

偏差値重視の受験に違和感を持つのは、おかしくありません

私たち親世代は、「偏差値の高い学校に入って、いい大学を出れば、将来は安心」という価値観の中で育ってきました。
だからこそ、その価値観に「なんだか違う気がする」と感じるのは、とても自然なことです。

偏差値中心の勉強には、どうしても「比較」がついてきます。偏差値、順位、点数、クラス分け。
比べられる中で育つと、子どもは「私は何が好きなんだろう?」ではなく、「あの子より上か、下か」で自分を見るようになりがちです。
そして、間違えることが怖くなります。正解がわからないと、答えたくなくなります。

でも、これからのAI時代に必要なのは、むしろ逆の力です。
答えがなくても「私はこう思う」と言える。失敗しても「じゃあ、次はどうしよう?」と考えられる。知らないことに出会ったとき、「おもしろそう!」と思える。

偏差値重視の受験に違和感を持つ親御さんは、きっと、こうした力の大切さに気づいているのだと思います。

中学受験をしないと後悔する? 分かれ道は「小学生の時間の使い方」

「中学受験をしなかったら、あとで後悔しないかな?」
この不安も、よく伺います。

私は、後悔するかどうかを分けるのは、「受験したかどうか」よりも、「小学生の時間をどう使ったか」だと考えています。

気をつけたいのは、「受験しない=何もしない」になってしまうことです。
「好きなことだけやって、のびのび育てればいい」と、ゲームや動画を何時間でも本人まかせにする。これは、自主性を育てているようで、ただ放っているだけになってしまうこともあります。

それに、今の中学の英語は、以前よりずっと難しくなっています。
文部科学省の学習指導要領(平成29年告示)では、中学3年間で学ぶ単語は1,600〜1,800語。以前の約1,200語から増えました。しかも、小学校で学ぶ600〜700語の上に積み上げる形です。
中学生になると、部活や定期テストも始まり、英語にまとまった時間を使うのが難しくなります。

だからこそ、時間のある小学生のうちに、土台を作っておく。
そうすれば、中学・高校の時間を、その子の「好き」に使いやすくなります。

一方で、難関校に入っても、まわりと比べて自信をなくす子もいれば、刺激を受けてぐんぐん伸びる子もいます。
大切なのは、学校名よりも、その子自身の考え方と、まわりの大人の声かけだと、レッスンで子どもたちを見ていて感じます。

小学生までにやっておきたい3つのこと

では、受験塾の代わりに、小学生までに何をしておけばいいのでしょうか。私がおすすめしているのは、次の3つです。

(お子さんがまだ未就学児さんなら、土台は、おうちでの毎日の遊びや会話で作られます。0〜6歳のお子さんの親御さん向けには、スーパー国際人クラブもあります。)

1. 自分で学べる子にする(教えすぎない)

お子さんが問題を解けないとき、つい一生懸命教えてしまいますよね。
「ここはこうでしょ?」「違う違う!」「なんでわからないの?」

でも、「どう説明したらわかるかな?」と考えているとき、一番頭を使っているのは、実はお母さん、お父さんなんです(笑)。
子どもが考える前に、大人が答えを渡してしまう。しかも親子なので、子どもは「わかってる!」、お母さん、お父さんは「あなたのために言ってるのに!」となりがちです。

大切なのは、答えを教える代わりに問いかけて、お子さん自身の「あ、わかった!」を積み重ねることです。
ただし、「教えない」と「何もしない」は、まったく違います。子どもには、環境、よい教材、よい問いかけ、そして伴走してくれる大人が必要です。

今日からできること

  • 答えを言う前に、「どう思う?」「どうしてだと思う?」と聞いてみる
  • 宿題を見るときも、すぐに正解を言わずに、10秒待ってみる
  • お子さんが自分で気づけたら、「自分で気づけたね!」と言葉にする

2. 好き・得意に夢中になれる時間を守る

これからの子どもたちには、「私はこれが好き」「これなら、ずっと続けられる」というものを見つける力が大切です。
みんなと同じでなくていい。苦手なものを全部平均点にすることだけに、子ども時代を使わなくていいと私は思っています。

好きなことに没頭した時間は、「自分で調べる」「工夫する」「最後までやり抜く」経験そのものです。受験をするご家庭でも、この時間はぜひ残してあげてほしいと思います。

それから、比べる相手は、ほかの子ではなく、昨日のその子です。
10点だった子が30点を取れたら、20点も伸びています。90点の子が95点になったら、上位で5点伸ばすのも、すごいことです。
私たちのレッスンでも、順位ではなく、「先月より、どれだけ伸びたか」を一緒に喜ぶようにしています。

今日からできること

  • 夢中になっていることを、できるだけ途中で止めない
  • 「それの、どこがおもしろいの?」と聞いて、お子さんに教えてもらう
  • ほかの子とではなく、前のその子と比べて、伸びたところを伝える

3. 英語+考える力の土台を作っておく

世界とつながり、自分の考えを伝えるために、英語は大きな力になります。
私は、小学生から中学1年生までに、英検2級レベルの英語力をつけておくことをおすすめしています。

ただ、英語はあくまで「道具」です。大事なのは、英語で何を話すのか。自分はどう考えるのか。なぜそう思うのか。
だから、英語だけでなく、国語や数学で「考える力」を育てることも、とても大切です。

教えない英語®のレッスンは、先生が一方的に正解を与えたり教えるのではなく、問いかけて、お子さんが自分で考えるようになるレッスンです。
たとえば、英文を訳して文法を説明する代わりに、絵を見ながら「この子は、だれと、どこに行ったのかな?」と問いかけて、お子さん自身に意味を考えてもらいます。教えない数学®・教えない国語®も、考え方は同じです。
自分で考えて「わかった!」となったことは、記憶に残りやすいと言われています。

今日からできること

  • 英語の絵本や動画を、音声つきで毎日少しずつ聞く(1日5分からで大丈夫です)
  • 英語の意味を聞かれたら、すぐに訳さずに「絵を見ると、何だと思う?」と聞き返す
  • ニュースや身近なできごとについて、「あなたはどう思う?」と聞いてみる

わが家の場合:中学受験をしなかった息子のこと

私には、大学生の息子が2人います。
1人は本当に楽しそうに塾に行っていたので中学受験をしましたが、1人は中学受験はしませんでした。

だからといって、何もしなかったわけではありません。
自分で考える。自分で学ぶ。好きなことを、とことん追いかける。そこだけは大切にしてきました。

大学生になった今も、ずっとやりたかった分野に、仲間と夢中で取り組んでいます。
どの学校に入ったかよりも、自分のやりたいことに熱中できていること。それが、親として何よりうれしいことです。

私自身は、英語ゼロのまま、高校1年生のときに家族とニューヨークに引っ越しました。
日本の教育で育ち、自分の意見を言うことに慣れていなかった私は、まわりについていけず、落ちこぼれてしまいました。
その後、ニューヨーク大学を卒業しましたが、あのとき「自分の意見が言えないと、世界では本当に苦労する」と身にしみて感じたことが、今の「教えない教育」の原点になっています。

その先の進路は「やりたいこと」で選ぶ

受験は、ゴールではなく、通過点です。

以前、大学受験の直前のレッスンで、ある高校生が「機械工学部に行きたいんです」と話してくれました。理由を聞くと、「機械工学が好きだから」。
学校名から選ぶのではなく、学びたい内容から選ぶ。これこそ、私が理想だと思う進路の選び方です。

海外では、大学で何を専攻したかが、仕事に直結することが多くあります。
好きなことがあるから学ぶ。学ぶために進学する。その専門性を活かして、仕事で活躍する。
中学受験をする・しないにかかわらず、その先の進路を「やりたいこと」で選べる子に育ってほしいと思います。

まとめ:偏差値も受験も「目的」ではなく「道具」

偏差値も、学校名も、英検も、子育ての「目的」ではありません。お子さんの未来を広げるための、ひとつの道具です。

本当に育てたいのは、自分で考えられる、自分で学べる、好きなことに夢中になれる、そして世界とつながれる子。私は、そういう人を「スーパー国際人」と呼んでいます。

だから、教えすぎない。でも、放っておかない。
小学生までの時間を使って、3つの土台を作っておきましょう。

  1. 自分で学べる子にする
  2. 好き・得意に夢中になれる時間を守る
  3. 英語+考える力の土台を作っておく

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偏差値重視の中学受験に違和感のある方へ:無理しなくて大丈夫!小学生のうちに塾の代わりにやっておきたい3つのこと

  • 場所:オンライン(ご自宅から参加できます)
  • 参加費:無料
  • こんな方に:偏差値重視の中学受験や塾通いに違和感がある方。まわりが中学受験をするので、したほうがいいか悩んでいる方

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この記事を書いた人

あべゆかこ(ゆっかさん)
一般社団法人ペアリド 英語ペアリーディング協会 代表理事。「教えない英語®」の考案者。
高校1年生で家族とニューヨークに引っ越し、ニューヨーク大学を卒業。富士ゼロックスに15年勤めたあと、2013年に英語教室を始める。これまでに500人以上の生徒さんを指導し、1,500人以上の親御さんに教えない教育を伝えてきた。大学生の息子2人の母。
著書に『心がときめく英語の学び方「教えない英語」』。2026年10月、小学館の子育てメディア「HugKum」にインタビュー記事が掲載された。
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